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若狭ゆずり木平和祭。
かつてない異色なイベントでした。 国宝だらけの、800年以上の歴史のある由緒あるお寺で ヒッピーやパンクやロックや。。。筋金入りの老原発活動家から、子供連れの若いカップルまで。。。お坊さんも、ならず者も、お金持ちも貧乏人も。 何を目的に集まったのか。 メインのテーマは、やはり原発。 若狭湾にて、唯一原発を拒否し続けてきた小浜市。 その活動の中心におられたのが、ここ明通寺の中嶌哲演住職。 そして、企画から当日の運営まで、ひたすら動いてくれたバンド「はちようび」のメンバー。 去年の大飯原発再稼動の時にゲート前での抗議行動が1年後こうした形で花開くことになったのは必然といえば必然だったと思います。 あれから、衆院選があり、オスプレイ問題もあり、日本は大荒れ。 トルコやイラン、エジプト、世界各地でも市民が立ち上がる出来事が多発。 世界はどこに向かっていくのか? ささやかで平和な生活を求める大多数の人間が、巨額の甘い汁を吸い続けたい一部の輩に支配されると言う構造が、どんどん明るみに出てきてて、黙っていられなくなった人が増えている。 それでも世間は参院選自民党圧勝に向けてズルズルと進んでいる。。。 今回のイベントは、そんなやるせない状況の中、一筋の光を求めて、平安時代から続く仏教の牙城に人々が集まった。。。と言う感じでしょうか? もちろん単純明快な答えなんてないけど、みんな何らかの道筋を見出して帰れたと思う。 ボク個人としては、一番響いたことばは中嶌哲演さんのお話にあった、 「自灯明、法灯明」 という言葉。 これは釈迦が入滅前に残した言葉だそうです。 自分自身を導きのともし火とすること。 それは、自分の中にある「法」を導きとするということ。 「法」は、「ダルマ」。 宇宙の法則。 これは以前の正木高志さんのお話にもつながる。 仏教の教えは「縁起」と「空」に集約される、というお話。 答えは常に自分の内側にある。 自分自身の内なる声を聞く能力を磨くことで、 他の教えは一切いらなくなる。 では、その内なる声はどこから来るのか? それは内に流れる「法・ダルマ」から来る。 物理的に考えれば、ボクたち人間の体も、その辺の木や石と変わらない、原子や分子の組み合わせから成り立っている。 僕らも、世界も、同じ物質。 もっと突き詰めると、物質の本質は、実は「空」だったりする。 「原子は硬い球体というよりも、むしろ真空の中に存在する点状の原子核と電子である。」(ウィキペディアより) 原子の中にある、原子核、そしてその周りを回転する電子。。。ということは、原子核とその衛星の間には。。。空間がある、ということ。 そう、僕らの体も、木も、石も、手で触れると物質のように知覚されるけど、実はそれを構成している原子の中には膨大な「真空」が存在している、ということになるらしい。 だから、仏陀の教えにある、「全ては実体の無い空である」という「空」の教えは物理的にもあてはまる。 そして、全ての実態が「空」であるなら、その空を通じて全ての事象、存在がいろんなレベルでお互いに影響し合っていると考えてもおかしくない。 これが「縁起」なのかな???とか思ったり。 なんしか、時代がこれだけこじれてて、歴史が激動期に入りつつある今、頼れるのは神か仏か自分か他の誰かさんか、ってなるわけやけど、結局裏切らないし、責任も取らざるを得ないのは「自分」。 そんな頼れる「自分」を頼る根拠としての「空」、「縁起」の思想。 自灯明、法灯明。 ありがとうございました。
by TRILITH
| 2013-07-05 11:46
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